お店のある四条烏丸周辺は多くの山鉾が集まっているので、お祭り気分が味わえるエリアです。
今年も新型コロナウィルスの影響により多くの神事が中止や縮小をされていますが、少しでも祇園祭の雰囲気を楽しんでいただけたらと思い、写真を撮ってきました😊
密にならないよう一部だけですが、次に観覧される際の参考になれば幸いです。
祇園祭は日本三大祭りのひとつで、毎年7月1日〜7月31日まで1ヶ月かけて行われる八坂神社のお祭りです。
歴史は平安時代からととても古く、その始まりも疫病退散を願ってのものでした。
ひと月の間、様々な神事が執り行われますが「祇園祭」と聞いて皆さんが思い浮かべるのはたくさんの山鉾が建ち並び、通りいっぱいに夜店が出て歩行者天国になっている光景ではないでしょうか。
じつはこの期間は祇園祭の中のほんの二日だけなんです。
祇園祭には前祭(さきまつり)と後祭(あとまつり)という期間があり、それぞれに山鉾建て、宵山、山鉾巡行があります。
夜店を楽しめるのは前祭の宵山・宵々山です。
【前祭】 | 【後祭】 | ||
7月14日 | 宵々々山 | 7月21日 | 宵々々山 |
7月15日 | 宵々山 | 7月22日 | 宵々山 |
7月16日 | 宵山 | 7月23日 | 宵山 |
7月17日 | 山鉾巡行 | 7月24日 | 山鉾巡行 |
17日夕刻 | 神幸祭 | 24日夕刻 | 還幸祭 |
【神輿渡御】
八坂神社の神様が乗った御神輿が疫病を鎮めるため、御渡りになるのが神輿渡御。
山鉾が疫病を集めながら巡行し、御神輿が通る前に先んじて町内を清めるのが山鉾巡行です。
八坂神社から御神輿が出るための前祭(神幸祭)
八坂神社へお帰りになるための後祭(還幸祭)
そのため、巡行も二回あるんですね。
実はこの「神輿渡御」こそが祇園祭の主役なのですが、中止になってしまいました。
そんな中、今年は嬉しいニュースもありました。
伝統技術の継承や懸装品の保全のため、34基ある山鉾のうち17基が二年振りに建てられました。
【山鉾建て】
山鉾建てにはマニュアルなどはなく、経験を通して技術を伝えていくそうです。
釘などを使わず、縄で固定して組み立てていく「縄がらみ」は巡行の際の揺れを吸収するための理にかなった作業で職人技!
近くで見ても一切の歪みも見られません。
ここで作業するのは手伝い方さん、大工方さん、車方さん。
それぞれ専門の作業を分担され巡行の際には鉾の前に乗って音頭取りや、屋根の上で障害物を避けたり、進行調整・方向転換・ブレーキをかける役目もされています。
山鉾巡行の花形【長刀鉾】が完成しましたが
今年はあくまで技術継承のため。
観覧は控えるようにと提灯も消灯しています。
提灯は灯っていませんが立派な姿が二年ぶりに見られてじーんとしました!
亥之吉の店舗からも歩いて3分ほどでしょうか
一番近い鉾のため、お店が終わると帰りがてらに見守っていました(笑)
こちらは毎年祇園祭のディスプレイが立派な大丸京都店
お祭り期間中は色んな場所で祇園祭の装飾などが見られます
【月鉾】
「真木」と呼ばれる中央の長い鉾、この先には「鉾頭」という装飾がついていて鉾ごとに象徴が異なります。
月鉾には三日月が、うっすら確認できるのがお分かりでしょうか
後ろの月とのコラボレーションに思わず撮った写真です。
幸運な事にお囃子が聴けました。
SNSに動画をアップしていますのでご覧いただいた方もおられるかと思います。
月鉾は祇園祭の山鉾の中でも最も重く、装飾も豪華なため動く美術館と呼ばれています。夜に撮っても綺麗です
うさぎの彫刻は左甚五郎の作
日光東照宮の『眠り猫』を彫った人です。
言われてみれば作風が似ている・・・?
各山鉾のお会所で販売される厄除け粽(ちまき)
玄関に飾ると一年間災いを避けらるといわれています。
粽を買うと山鉾に乗せてくれる所もあります。
【放下鉾】
細い路地にも鉾が建てられています
鉾頭の形が違っていますね。
ファンの多い【蟷螂山】
蟷螂山のカマキリはカラクリ仕立て、巡行の時にはカマを振り上げたり羽を広げたりして動きます。
今年の京都の街の様子はというと、
本来なら歩行者天国で人が溢れる四条通ですが今年は普通に車が走っています。
お祭りの賑やかさはなかったですが、伝統を絶やさないようにと出来る限りで祇園祭を続けようという思いを感じられました。
今年は山鉾が見られただけでも喜ばしいです。
疫病退散の願いが叶い、来年こそは完全な姿の祇園祭ができますよう・・・
亥之吉でも夏限定の祇園祭柄を発売しておりますので、京都にお越しの際はご覧いただけますと幸いです。
WEBでは「2.6寸丸がま口」のみ販売しております。
直営店舗:亥之吉 高倉錦店
京都市中京区中魚屋町510-3
075-256-7077